【唐松岳/北アルプス】9月の北アルプスデビューは、ゴンドラに笑い、ゴンドラに泣く

この夏は木曽駒ヶ岳に登ってからというもの「アルプスにいきたい欲」が高まっていたのですが、雨が続いたり、台風がきたり天候が破茶滅茶だったので、なかなか叶わず。

ようやく晴れ間が戻ってきたので、ずっと気になっていた「唐松岳」に登ってきました。

「唐松岳」は長野と富山県にまたがり、標高は2,696mもあります。標高だけみると結構な高さですが、八方アルペンライン(ゴンドラ・リフトを2つ)を乗り継ぐと、一気に標高1,600mまで上がれるので、我が家のような初心者一行でも安心です。

さすがはスキー場。北アルプスデビューにお薦めされているのもわかります。

ちなみに我々が選んだゴンドラ&リフト&リフトで軽やかに羽ばたく「八方尾根ルート」以外もあります。リフトなしのコースもありますが、初心者だとちょっと辛いと思う。体力が有り余ってる人はリフト無しもありですが。

(1)黒菱平からリフトに乗って、八方池山荘からスタート
(2)黒菱平からリフトを使わず登山

我々は文明の利器に頼って、無理のない北アルプスのデビュー戦を飾りたいと思います。

登山データ

エリア:北アルプス 山行時間:9時間(休憩1時間半含む)
総歩行距離:17.2km
難易度:[star3]

渋滞が発生したので、山行時間が長くなりました…一部岩場もありますが、危険な場所はなく道も整備されているので、初心者でも難易度は高くないと思います。

八方尾根ルート
登山コース

八方池山荘(7:30 )→唐松岳頂上山荘(11:22)→唐松岳頂上山荘(11:38)→八方池(16:00)→八方池山荘(16:30 )

登山シーズン+連休でスタートから大賑わい

久々にまともな天候と合わせての大型連休で、しかも登山シーズンとくればたぶん混んでるだろうと考えて、都内を前日に出発しゴンドラにもっとも近い「八方ゴンドラ駅駐車場」で朝まで仮眠をする作戦です。

到着したのは3時半ぐらいなので、無事駐車場所はあったのですが、既に3割ぐらいクルマで埋まってます。みんな早いな……

とりあえず、睡眠不足全開のため6時まで仮眠することに。その間にも駐車のクルマがやってくるのでライトの明かりであまりしっかりは寝れず…… 眠い。

八方尾根駐車場

夜が開けるともう駐車場は満車になってました。

ゴンドラの運行開始時間は7:00からなので、そろそろ並ぼうかと思ってリフト券売り場に向かうと、長蛇の列。いつのまにかこんな人が! 油断してました。並んでる人が多すぎるため、30分早めて6:30から運行開始になったみたい。

ゴンドラアダムのチケット売り場

ちなみに、「接触確認アプリ /COCOA」をリフト券の販売窓口で提示する必要があり、無い人は書面で個人情報を書く必要があるので、入れておいたほうがスムーズです。 我々も列にまってる間にインストールすることにしました。

結局ゴンドラに乗るまで20分ぐらいは待ったと思います。早く来て出遅れるの巻。

目次

いざゴンドラで出陣。なぜかいきなりの濃霧

ゴンドラ乗り場

とりあえずゴンドラ「アダム」に乗れて一安心。やっぱゴンドラは楽だなー今のうちに休んでおこうと思っていたら、ふわっと霧が出てきて、あれ? と思っていると一気に濃霧になりました。

ゴンドラアダムからの景色

なんにも見えない…….完全に映画「ミスト」を彷彿をさせます。

ゴンドラアダムの風景(牛)

まさかの牛。晴れてると微笑ましい風景なんだけど、どうしても不吉なイメージにしか撮れない……

八方池山荘前

最後のリフト、グラートクワッドを乗り継いで「八方池山荘」に。なんだかんだリフトは早い。ただ風をモロに受けるので、体が冷えてきます。トイレや売店もあるのでここで出発準備をします。いやしかし霧がすごいな。

木道

まだ朝なのでこれからの天気に期待して登り始めます。八方池までは一般観光客も行くので、整備されていて歩きやすい。霧が晴れてほしい。少し風が吹くと霧が薄くなるので、いい感じの風を期待してますが、なかなかスカッとは抜けません。

木道

といいつつ、歩いてるとちょっと霧の晴れ間もでてきました。それにしても木道がキレイに整備されていて歩きやすいです。ここはスニーカーでも全然OK。

八方池に向かう途中で、人糞があり「なんとダイナミックな」と思っていたのですが、後で考えると熊のフンだったんじゃないかなと。下山の時は発見できなかったので、幻かもしれません。

八方池までの道

おっうっすら山肌も見えてきた。

第一ケルン

1つ目のケルンに到着です。夏だけみたいですがトイレが設置されています。水も使えるしキレイ。

観光客にも人気の八方池

八方池

天気がよければ、白馬三山や不帰ノ嶮(かえらずのけん)が湖面に映るそうなのですが、今回は霧もあってちょっと難しいそう。もう少し粘って晴れてきたら降りることも考えたのですが、微妙そうだったので上から眺めるだけにしておきました。

ようやく本格的な登山道

八方池まではどんなカッコでもいけますが、ここからは登山道になるため、ちゃんとした装備が必要です。

あー気持ちいい。やっぱり低山とは違う魅力があります。

扇雪渓

扇雪渓にもちょっとだけ雪が残ってます。疲れてきていたので、小休憩しようと思いましたが、どんどん人が増えてきそうなので、歩みの遅い我々は先を急ぐことに。カメは歩みを止めたら負けるのです。

丸山ケルン

またもやケルン「丸山ケルン」結構ガスってきました。

ライチョウ

ガスったケルンでひと休憩してると、ライチョウが! はじめガレ場に同化していて気がつきませんでしたが、写真がブレブレですが、初ライチョウです。モフモフ感がありかわいい。

五龍岳

大きくそびえ立つ五竜岳。かっこいい。

このあたりからかなり足が疲れてきてます。膝はなんともないけど、足裏がジンジンしてくる。歩き方が悪いのかわかりませんが、足裏がウィークポイントなのは間違いないようです。

がれ場の急登

あともう少しで唐松岳頂上。岩場がめっちゃ混んでる。今日一番のラッシュ。

がれ場の高所

本当は足がすくむような光景なんだろうけど、ガスっていて見えないので高度感がわからず怖さはありません。「見えないと怖くない」という当たり前の感覚を肌で感じました。幽霊が見えない人生でよかった。

足が痛い。たが、ここまでくればあともう一息。気合を入れて唐松岳頂上を目指します。

唐松岳頂上山荘

唐松岳頂上山荘は引きで見ると、アルプスを走る列車のようにも見えなくもない。すごく綺麗な山小屋らしいので、いつか泊まりたい。

唐松岳頂上への道

山頂への道も大渋滞です。登山するまでは山に渋滞があるなんて思いもよらなかったけど、にしてもすごい人。

唐松岳頂上

ヘロヘロになりながら唐松岳山頂に到着。人だらけで撮影もしにくい。やっぱりアルプスは初心者向とはいえそこそこきついです。

唐松岳頂上山荘へ戻る

山頂はガスっていて展望も期待できないので、腹ごしらえに唐松岳頂上山荘に戻ります。

ここから見るとすごくかっこいい。カップヌードルとコーラが売っていたので、山を見ながら昼ごはん。カップヌードルはお湯も入れてもらえます。

結局持ってきたバーナーたコッヘルは使わずじまいですが、食料を調達できる小屋がある時は買っちゃうのもありなのかもしれません。その分軽くなるし。

疲労困憊ですが、キンキンに冷えたコーラが美味すぎて最高です。まわりを見てると疲れてる様子が微塵も感じられないひとも結構いるんだけど、ほんとなんでなんでしょうか。

ここで知らない間にヤマレコの終了ボタンを押してたみたいで、なぜかここで下山になってました。痛恨のミス。

いざ、下山。渋滞は続くよ

腹ごしらえもしたところで、人も多いのでそくさくと下山をすることに。

なんと八方池から込み始めて、リフトまで降りる人の行列ができてました。マジかー。なぜか2つ目のリフトは並ばずに乗れたので、あれぐらいで済んでよかった、さっさと帰って馬肉食べようと思ってると、最後のゴンドラ「アダム」の乗り場で洒落にならない長蛇の列が…..

アダムの行列

ゴンドラ乗り場の裏側まで行列が続いてます。係の人に確認するとここから1時間半かかることに…… クルマが入れないので、タクシーも呼べません。ひたすら待つのみ。これだけ歩いてきて1時間半立って待ってるというのはかなり苦痛です。

ありがたいことに、山行では必要なかったフリースがここへきて大活躍。邪魔だから持っていくかどうか悩んだけど、入れといてよかった。フリース+ソフトシェルでも寒い。

日没とともに気温もどんどん下がるので、登山客はまだ防寒着を持ってる人も多いですが、八方池に散策でやってきた人たちはシャツ一枚とか短パンぐらいのリゾートスタイルなので、めちゃくちゃ寒かったと思います。

ようやく乗れた頃にはすでに真っ暗。行きはゴンドラで笑ってたのに、帰りはゴンドラで泣かされました。

今回は霧が出たり晴れたりの繰り返しで、なかなか眺望バッチリとはいきませんでしたが、晴れたらすごい景色が見れそうなので、リベンジしたい。もう少し楽に登れるようにはなりたいので、それまでに足腰を鍛えないとですね。

登山自体は登山道もわかりやすく、整備もされていて、なんといってもゴンドラとリフトをつかえば一気に標高を稼げるので、北アルプスデビューにもピッタリ。絶景をみたいけど、まだ体力や経験的に心配な人にもおすすめの山です。

帰りは松本で一泊したので、繁華街に繰り出し馬肉で締めました。おつかれ山。

持ち物

撮影機材
メインカメラ:SONY α7III
レンズ:SONY Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA SE55F18Z
モバイルバッテリー:Anker PowerCore 10000
カメラストラップ:コットンキャリア 288GREY G3
スマートフォンケース:モバイルギアポーチ M(モンベル)

衣類・装備】
ザック:カリマー dale 28L
靴:ZGトレックGTX(スカルパ)
レインウエア:スーパークライムジャケット(ノース・フェイス )
ベースレイヤー:ロングスリーブクライメートウールクルー(ノース・フェイス )
ミッドレイヤー:マウンテンバーサグリッドジャケット(ノース・フェイス)
ズボン:ノース・フェイス アルパインライトパンツパンツ(ノース・フェイス)
ソックス:WIC.トレッキングソックス(モンベル)
トレッキングポール:アルパインポール(モンベル)
その他:ヘッドライト、地図、コンパス、ファーストエイドキット

食事関係・その他
バーナー:PRIMUS(プリムス) P-153 ウルトラバーナー
クッカー:チタントレック 1400 (スノーピーク)
マグカップ:チタンシングルマグ(スノーピーク)
給水装備:プラティパス、クリアボトル 0.75L(モンベル)、ペットボトル 救急キット&その他小袋

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この記事を書いた人

無理しない、無茶しない、高みを目指さない、ゆるく絶景を目指す山好き、旅好きの夫婦。

山以外のゆる旅行も大好物。

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